『アンデッドアンラック』(No.132 LOOP ~Time to Go~) 感想(繰り返さないために繰り返す)

センターカラー絵の上下が黒く塗りつぶされてて、風子ちゃんの後ろ姿が描かれてて、否定者のみんなが笑って風子ちゃんを見送ってくれてる。
しばらくこの絵をじ~っとみてた。

ビリー様、テラーさん、クリードの元軍人組は敬礼でお見送り。
ニコはちょっとうつむいてばつが悪そうだな。
奥の方でファンは横を向いてる。
一番奥の翼がついてるのはルインかな。

ルーシーがジュイスさんの後ろからのぞいてて、なんだなんだって感じの顔してるけど、そういえばルーシーは風子ちゃんに会ってなかったな。

ヴィクトルはいるけど、アンディはいない。
ヴィクトルは約束通り、もう表には出てこないんだろう。


ついに11分を耐え、風子ちゃんを次のループに送り出した否定者たち。
安野先生やっぱりいたんだな。
ビリー様の席に座ってたのか。

たくさんの「サン」がいる絵がめちゃくちゃキモイ。
ここまできたらもうどうにもならないのに、それでも「サン」を倒しまくるヴィクトル。
どうにもならないから、怒りのままに「サン」を殺すしかないよな。


地球は太陽に呑み込まれて終わり。
それを月面から見届けることしかできない風子ちゃん。

「ルナ」の他人事感がすごい。
共感してる風を装ってるけど、本当になんにもわかってないし、同情心もない、ということがまるわかりなの怖い。

こうやって、仲間を失い、自分の敗北の結果をみせつけられ、「ルナ」とこんな会話をさせられる……これを99回もやって心折れなかったジュイスさんすごい。


これまでも十分に覚悟が決まってた風子ちゃんだけど、ここで完成した感がある。
そして「ルナ」も敵認定されたな。


「神を絶対に否定する」
台詞は風子ちゃんのものだろうけど、そこに描かれたのは砕けたアンディ。
これはアンディの宣言でもあるんだ。


そして、1972年9月11日。
風子ちゃんとアンディが出会ったのは2020年8月1日のはずだから、その48年前。
前回のループだと、アンディがユニオンに捕らわれていた頃かな。

「不老」のファンは確実にいるとして、ニコとジーナさんもいるはず。
「不壊」は一心というか春歌ちゃんのお祖父さんかな?

明くんがGライナーを拾おうとして止めたのは、ちょっとワイルドになった風子ちゃん。
髪が長いけど、アンディに切ってもらってないのかな。
アンディと再会できてない、とかいうことはないよね……ないよね……。


明くんはGライナーを拾ったことで「不明」になったはずだから、これで安野先生の悲劇は回避された。
よかった。母親に認識してもらえなくて泣く子供も、子供を失って泣く母親もいないんだ。

これ、Gライナーをわざわざ放置して明くんが現れるのを待ってたのかな。
将来、明くんが「安野雲」になるかどうかは本人に任せるけれど、否定者たちの物語を伝えるために。

事前に風子ちゃんがGライナーに触れて「インフォメーション」を手に入れてるかもしれない。
すでに否定者な人が、さらに否定能力をのっけられる、ということは多分ないだろうし。


「安野雲」のマンガの一コマからこの物語は始まった。
そして、「不明」ではない「安野雲」が生まれるかもしれないところで、この物語は折り返す。
とても素敵な構成だな。


実をいうと、扉絵と今回のラストがあまりにも最終回っぽくって、ちょっとビビった。
でもちゃんと続くよ!
やった!